DellのUltraSharp 32 4K Video Conferencing Monitor(写真提供:Dell)
Dellは1月3日(現地時間)より米国ラスベガスで開催されているCES 2022にあわせて、1月4日(現地時間)に報道発表を行ない、ビジネス向けディスプレイの最新製品となる「UltraSharp 32 4K Video Conferencing Monitor」(モデル:U3223QZ)を発表した。
31.5型のIPS Blackパネルを採用したビジネス向け外付ディスプレイ
DellのUltraSharp 32 4K Video Conferencing Monitor(写真提供:Dell)
UltraSharp 32 4K Video Conferencing Monitorは、31.5型の「IPS Blackパネル」と呼ばれるIPSパネルを採用している。IPS Blackパネルは、IPS液晶の弱点だった濃い色を表示した時に、コントラスト比や視野角を改良する技術が採用された液晶パネルで、ネイティブ解像度は3,840×2,160ドット/60Hzに対応している。
輝度は400cd/平方m、DisplayHDR 400対応、色域はsRGB 100%、Rec 709 100%ないしはDCI-P3 98%、コントラスト比2,000:1、左右の視野角は178度で、応答速度はファーストモード設定時に5msで通常モードでは8msとなっている。
用意されているポート(写真提供:Dell)
入力ポートはHDMI 2.0×1、DisplayPort 1.4×1、USB Type-C(DP1.4対応、PD/90W供給)という3種類が用意されており、出力はDisplayPortが1つ、USB Type-Cのデータ入力が1つ、USB Type-Cの出力端子(USB 3.2 Gen 2/10Gbps対応、PD/15W出力対応)、USB Type-A(USB 3.2 Gen 2/10Gbps)端子が4つ、USB Type-A(USB 3.2 Gen 2/10Gbps 、BC1.2対応)が1つ、Gigabit Ethernetが1つ、ヘッドフォン端子が1つという構成になっている。
2つのPCを同時に接続している場合、USB端子に接続したキーボードとマウスを自動的にディスプレイに表示しているPCに切り替えるKVM機能も標準で搭載されている。
2台のPCを接続して分割表示して、KVMとして利用することもできる(写真提供:Dell)
VESAマウント(100×100mm)に対応したスタンドが付属しており、高さは最大で647.27mmから497.84mmと150mmの間で調整して使うことができる。なお前後のチルトは±5度まで、左右の首ぶりは-30度から+30度まで調整することが可能だ。ディスプレイ本体のサイズは横幅が712.60mm、縦が230mmとなっている。
VESAに対応したスタンドが付属(写真提供:Dell)
左側面(写真提供:Dell)
上部にソニーSTARVISセンサー搭載円柱型4Kカメラやマイクなどを搭載したビデオ会議を高品質で
監視カメラやドライブレコーダーなどでよく採用されているソニーのSTARVIS CMOSセンサーを採用している(写真提供:Dell)
UltraSharp 32 4K Video Conferencing Monitorが特徴的なのは、ディスプレイ上部に4K/30fpsの動画が撮影可能な円筒型カメラが用意されている点。Webカメラと言えば、720p(1,280×720ドット)や1080p(1,920×1,080ドット)など比較的解像度が高くないのが一般的。だが、ここへ来て、4K/30fpsに対応したものが増え始めており、Dellも「UltraSharp Webcam」という円柱状の4K Webカメラを昨年発表、発売するなど、各メーカーともより高解像度で高感度なWebカメラを展開しつつある。
その背景としては、新型コロナウイルスのパンデミックにより、好むと好まざるとに関わらず多くのビジネスパーソンが自宅勤務やリモートワークを強いられたことが影響している。ZoomやTeamsといったビデオ会議ソフトウエアを利用したオンラインミーティングが一般化し、いまや日々のビジネスに欠かせないツールになっている。
そうした世相を反映して、外付けWebカメラの高解像度化は進んでいるのだが、ノートPCのWebカメラは解像度が高いものでも1080pで、720pという製品も多いのが現状だ。UltraSharp 32 4K Video Conferencing Monitorは、そうしたノートPCとの組み合わせも想定している。
カメラのCMOSセンサーはソニーのSTARVIS CMOSセンサーを採用。STARVISは元々監視カメラ用として開発されたCMOSセンサーだが、近年では自動車のドライブレコーダーでも採用例が多く、暗いところでも明るく撮れるなど高感度などで評価が高い。
オートフレーミングの機能を備えており、自動でユーザーの顔を追尾してアップにすることが可能で、視野角を65度、78度、90度に変えたりなども可能。また、上下0-20度の範囲で角度調整も可能になっており、ビデオ会議などでユーザーの顔を中心に据えることが可能になる。カメラの左右にはデュアルアレイのマイク、そして14Wのステレオスピーカーなども用意されている。Microsoft Teamsの認証を受けており、ディスプレイの左下にあるタッチボタンを利用して、Teamsのマイクミュートなどの操作を行なえる。
UltraSharp 32 4K Video Conferencing Monitorは米国では3月29日から販売開始される予定で、価格などは販売時期が近づいてきた時に公表される予定。