HDRに対応した27型WQHDディスプレイ「S2718D」
Dellは、CES 2017で27型WQHD(2,560×1,440ドット)解像度のPC用ディスプレイ「S2718D」を発表した。
最大の特徴は「HDR(High Dynamic Range)」に対応していることで、HDR10をサポートするPCと組み合わせることで、HDR対応のゲームなどを楽しむことができる。また、sRGBのカバー率が99%と色再現度が高く、高精細、高コントラストと、コンテンツクリエーション用途にも使えるスペックが特徴となっている。
HDR10に対応したGPUを内蔵しているPCと組み合わせると、PCでHDRコンテンツを楽しむことができる
S2718Dは、パネルのスペックとしては、視野角が上下/左右とも178度のワイドアングルになっており、輝度は400cd/平方m、コントラスト比1,000:1、応答速度6msとなっている。
【表】 S2718Dのスペック
ディスプレイサイズ
| 27型
|
解像度
| 2,560×1,440/60Hz
|
視野角(上下/左右)
| 178度/178度
|
カラーガンマ/深度
| sRGB 99%/1,677万色
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輝度/コントラスト比/応答時間
| 400cd平方m/1000:1/6ms
|
端子
| USB TypeーC(PD対応)/HDMI 2.0/オーディオ出力
|
HDR
| 対応(PCのみ)
|
価格
| 699.99ドル 最大の特徴は前述の通り、高精細、高コントラストを活かし、“HDR対応ディスプレイ”を謳っていることだ。HDRとはディスプレイの出力時の色表現を、従来の8bitから10bitやそれ以上に拡張することで、より豊かな色表現が可能になり、これまでは表現し切れなかった映像を再現できるようになる。 これまでのPC用GPUのディスプレイ出力は8bitのみに対応していたが、近年ではGPU側で10bitを扱えるようになってきており、PCでもHDRを実現する環境が整いつつある。 HDR環境を楽しむには、10bitのHDR(HDR10)に対応しているディスプレイ出力を持つGPU(例えばNVIDIAのGeForce GTX 10シリーズや、AMDのRadeon RXシリーズなど)と組み合わせて利用する必要があり、HDRに対応したコンテンツを用意する必要がある。PCゲーミングはHDRへの対応が徐々に進んでおり、HDRに対応したタイトルと、対応GPUを搭載するPCをS2718Dと組み合わせて利用することで、より豊かな色表現を体験できる。 これまでは、HDRに対応したOLED TVなどと組み合わせて利用する必要があったが、S2718DによってPCでもHDRを楽しめるようになる。 なお、現状は“Dell仕様のHDR”という微妙な表現が使われており、HDR10対応映像機器の接続は想定されていないようだ。それが具体的にどういうことなのかは現時点では不明だが、今のところこのHDR機能は、PC向け限定だと考えておいた方がいいだろう。 入力はUSB TypeーC(USB PD対応、45Wまで)、HDMI 2.0、オーディオ出力(HDMIから入力されたオーディオを出力するアナログ出力)が用意されており、USB TypeーC over DisplayPortに対応したUSB Type-Cを備えたPCであれば、USB TypeーCケーブル1本で接続して利用できる。 米国では3月23日から販売予定で、価格は699ドルとされている。日本での発売は現時点では未定だ。 デモではHDMIケーブルを利用して接続されていた パネル部分は非常に薄くなっている
関連リンク Dellのホームページ
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