価格
| 8万9,800円(8GB/128GBモデル) メモリはLPDDR5で8GBもしくは12GB、ストレージはUFS 3.1で128GBもしくは256GBを搭載。OSはAndroid 12を採用している。個人的にAndroid 12は初めて触るので、ちょっと楽しみだったりする。 ディスプレイは、6.7型OLED(2,400×1,080ドット)で、アスペクト比20:9、HDR、リフレッシュレート最大144Hz、10bit/DCI-P3に対応する。 ネットワークは、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、NFC。残念ながらFeliCaには非対応となる。SIMはNano SIMカード×2で、eSIMには対応していない。なお、対応バンドは表を参考にしていただきたい。 インターフェイスは、USB 3.1 Type-C(USB PD、DisplayPort対応)、デュアルステレオスピーカー、マイク×3。3.5mmジャックは搭載せず、microSDカードにも非対応となる。 センサーは、指紋、生体認証、近接、環境照度、加速度計、ジャイロ、eコンパス。位置情報サービスは、GPS、AGPS、LTEPP、SUPL、Glonass、Galileoをサポートする。 カメラは、前面が有効画素数約6,000万画素/F値2.2。背面が、超広角/マクロ:有効画素数約5,000万画素/F値2.2、広角:有効画素数約5,000万画素/F値1.8(OIS)、深度センサー:約200万画素/F値2.4。背面に関しては広角、超広角、そしてマクロまで約5,000万画素だが、その一方で望遠がない。この点で好みが二分するのではないだろうか。 バッテリは4,800mAh。TurboPower 68Wとワイヤレス充電にも対応する。防水防塵はIP52で、カラーバリエーションはCosmos Blueのみ。サイズは約75.95×163×8.79mm(幅×奥行き×高さ)、重量は196g。 価格は8GB/128GBモデルで8万9,800円。スマホとしては高額な方だが、内容を考えるとかなり安い。 前面。ベゼルは狭い。写真からは分かりにくいがパネル中央上にパンチホール式の前面カメラ 背面。色はCosmos Blue。グラデーションがなかなか綺麗。左上にカメラ群 下側面にNano SIMカードスロット、USB Type-C、スピーカー。左側面には何もない 右側面に音量±ボタン、指紋センサー兼電源ボタン。Googleアシスタントボタンはない。上側面には何もない 表がSIM1、裏がSIM2。microSDカード非対応。防水用のパッキンが見える 筐体のカラーはCosmos Blue。深いブルーでグラデーションがかかっており、とても綺麗だ。iPhone 13 Proの比較写真から分かるように、画面のアスペクト比が異なる分、縦に長い感じだ。ただし重量が実測で196gと200gを切り、このクラスとしては軽く持ちやすい。 前面パネル中央上にはパンチホール式の前面カメラを内蔵。フチは結構狭い。下側面にNano SIMカードスロット、USB Type-C、スピーカー。Nano SIMカードスロットは表がSIM1、裏がSIM2。残念ながらmicroSDカードには対応していない。 右側面に音量±ボタン、指紋センサー兼電源ボタンを装備。Googleアシスタントボタンはなくスッキリしている。背面は左上にカメラ群を配置。詳細を後述しているので参考にして頂きたい。 付属品は、ソフトケース、ACアダプタ(サイズ約58×40×28mm、重量95g、出力5V/3A、9V/3A、11V/6.2A、15/V3A、20V/3.4Aの68W)、USB Type-C to Type-Cケーブル、イジェクトピン、USB Type-Cタイプのイヤフォンとイヤフォンチップ。今時、ACアダプタとイヤフォン付属はめずらしい。約15分で50%以上の充電が可能なTurboPower 68W、そしてワイヤレス充電にも対応する。 重量は実測で196gと仕様通り。このクラスとしては軽め 付属品。ソフトケース、ACアダプタ(サイズ約58×40×28mm、重量95g、出力5V/3A、9V/3A、11V/6.2A、15/V3A、20V/3.4Aの68W)、USB Type-C to Type-Cケーブル、イジェクトピン、Type-Cタイプのイヤフォンとイヤフォンチップ iPhone 13 Proとの比較。iPhone 13 Proは薄いケース入っているが、幅はほぼほぼ同じ。長さはアスペクト比が異なる分長い。厚みは若干薄い 6.7型OLED(2,400×1,080ドット)でアスペクト比20:9のディスプレイは、設定 > ディスプレイでカラー「自然」か「ビビッド」、色温度が調整できる。ビビッドだとかなり彩度高めだったため自然で試用した。リフレッシュレートに関しては自動/60Hz/144Hzの選択が可能。デフォルトは自動となっている。このクラスのOLEDなので、明るさ、コントラスト、発色、視野角は当然文句なし。非常によいパネルを搭載している。 発熱は負荷をかけなくても比較的直ぐに少し暖かくなる。一方、ベンチマークテストなど負荷をかけても温度は上がらず少し暖かいままだった。パワーを考えるとなかなか優秀ではないだろうか。 サウンドは、スピーカーからの出力は最大にすると結構パワーがある。スマートフォンらしいカマボコレンジだがそれなりに楽しめる印象だ。3.5mmジャックがなく、USB Type-Cのイヤフォンが付属するので視聴したところ、意外と鳴りっぷりがよかった。もちろん高級機にあるような透明感とか抜けのよさなどはないものの、付属でこれだけ鳴れば十分だろうといった感じだ。 背面の広角/超広角/マクロすべてが約5,000万画素 カメラは、前面に有効画素数約6,000万画素/F値2.2、背面に超広角/マクロ:有効画素数約5,000万画素/F値2.2、広角:有効画素数約5,000万画素/F値1.8(OIS)、深度センサー:約200万画素/F値2.4を備える。超広角とマクロは共通のユニットだ。なかなか凄いが、望遠がないのが残念だろう。 出力画素数は前面が3,296×4,576ピクセル、背面が順に3,072×4,098ピクセル、3,072×4,098ピクセル、3,072×4,080ピクセルとなる。マクロのみ長辺が気持ち短い。 画素数的には約1,200万画素となるものの、これはクアッドピクセルテクノロジーを使い、1つのピクセルを4つで構成しているためだ。スマホ的な用途で、5,000万画素フルに出ても使いにくいため、4分の1にして発色や暗所で有利な方が有効だろう。 背面カメラ。上から超広角/マクロ、広角、深度 超広角 広角 マクロ 撮影モードはスローモーション、動画、写真、ポートレート、プロ。詳細の項目には、写真にカットアウト、スポットカラー、ナイトビジョン、シネマグラフ、パノラマ、グループ自撮り、Ultra-Res、スキャン、デュアル撮影。動画にタイムラプス、スポットカラー、デュアル撮影。 ポートレートモードは美肌調整機能がある。デュアル撮影は、前面と背面を同時にオン(ディスプレイ上でも見れる)にする機能だ。用途としてはどちらかというと動画向けの機能になるだろう。 動画は、前面が4K UHD(60/30fps)、FHD(60/30fps)、スローモーションはFHD (240/120fps)。背面の広角が8K UHD(24fps)、4K UHD(60/30fps)、FHD(60/30fps)、スローモーションはFHD(960/240/120fps)、FHD(60/30fps)。超広角/マクロが4K UHD(60/30fps)、FHD(30fps)に対応する。 設定は、AI設定(自動スマイルキャプチャ/ジェスチャー自撮り/スマート構図/ショット最適化/Googleレンズ)、写真(前面もしくは背面解像度/自撮りミラー/透かし)、ビデオ(H.264またはH.265/手ぶれ補正/HDR10+/Audio Zoom)、撮影設定、保存設定。表示および編集はGoogleフォトを使う。 写真モード ポートレートモード プロモード 詳細(その他のモード) 設定 前面カメラ 実際の使用感は、起動、AF(顔認識も含む)、確認再生などすべてスムーズでストレスがない。発色はシーンによってHDR Autoだとかかり過ぎの場合もあるが、おおむね自然な感じがする。昼も夜も、日向も日陰もよく写る。 以下、日中10点、夜間10点、人物(前面/背面)2点の計22点の作例を掲載する。基本写真モードでオート(HDR/Auto、ストロボ/オフ)。恐竜とバイク、人物はポートレートモードを使っている。露出補正は必要なかったため、今回は行なっていない。 ご覧のように、スマホで撮った写真にありがちな平面的でペタッとした感じではなく、結構リアルな感じで写っており、クアッドピクセルテクノロジーで約5,000万画素を上手く使いこなしているのが分かる。 【作例】 モデル石原未梨@NET-AGE 人物に関しても同様で、実は同時にFUJIFILM X-S10+XC35mmでも数枚撮ったのだが、発色など雰囲気がかなり近い。もし50mm程度の望遠があったら、いい線に行くのではと思えるほどだった。前面カメラの自撮りもなかなかの画質だ。 これまでもスマホカメラはいろいろ触っているが、こういった感じで写る機種はこれまでになく、Snapdragon 8 Gen 1のISP(Image Signal Processor)とAIエンジンの強化、そしてクアッドピクセルテクノロジーが大きく効いているのではないだろうか。 丸みを帯びたUIとなったAndroid 12 ホーム画面は2画面で、しかも並んでいるアプリがたった計7+1フォルダ。他社と比較すると極端に少なく、スッキリしているのが個人的には好印象だ。ドックに電話、メッセージ、Chrome、カメラを配置。ストレージは128GB中16GB使用となる(若干の画面キャプチャを含む)。 Android 12は、画面キャプチャからも分かるように丸みを帯びたUIに変わっている。好き嫌いはともかくとして、Android 11までのユーザーからの乗り換えは、慣れるのに少し時間がかかるかもしれない。 ホーム画面(1/2) ホーム画面(2/2) 設定 > 電話情報 設定 > ストレージ 通知パネル(1/3) 通知パネル(2/3) 通知パネル(3/3) 設定 > カスタマイズ 生体認証は、パターン/パスワード/PIN設定後、指紋と顔認識が登録できる一般的なものだ。どちらも登録は簡単だが、特に低照度時の場合など、顔認識は明るさによって上手くできないこともあった。マスクを着けることも考えると、通常時は指紋の方がよさそうだ。 SIMの設定は、手持ちの関係で4GのOCNモバイルONEを使ったが、APNを設定すると再起動せずともあっさりと通信できた。 アプリ一覧(1/2) アプリ一覧(2/2) インストール済みのアプリは、「アシスタント」、「インタラクティブ壁紙」、「カメラ」、「カレンダー」、「ゲーム」、「スプレッドシート」、「スライド」、「デバイスのヘルプ」、「ドキュメント」、「ドライブ」、「ニュース」、「フォト」、「マップ」、「メッセージ」、「レコーダー」、「時計」、「設定」、「電卓」、「電話」、「連絡帳」、「Chrome」、「Dolby Atmos」、「Duo」、「Facebook」、「Files」、「Fit」、「Gmail」、「Google」、「Google One」、「Google Play」、「Google Playムービー」、「Home」、「Keepメモ」、「Moto」、「Motoメモ」、「Motorola通知」、「Playストア」、「Podcasts」、「Ready For」、「YouTube」、「YT Music」。 Googleのアプリに加え、同社のMotoアプリ、そしてFacebookとほぼ素のAndroidに近い状態で、同社以前からのポリシーであるピュアなAndroid機はまだ健在なのが分かる。 Ready Forは、USB Type-Cでモニターなどに接続してデスクトップPC的に使える機能だ。いつも使用しているキーボード付きモバイルモニターもType-Cケーブル1本で接続でき、パネルのタッチ、タッチパッドも含め完全に動作した。 さすがにSnapdragon 8系だけあって動作速度も速く、アプリさえ対応していれば(そこが一番問題なのだが)、一般的な用途なら作業も可能だろう。Android 12Lでタブレット対応アプリも増えそうなので、SoCのパワーも含め、そろそろAndroidスマホでのデスクトップ環境にも期待したいところだ。 初めに表示されるチュートリアル Ready Forのデスクトップ画面 Snapdragon 8 Gen 1で爆速! バッテリの持ちも良好 ベンチマークテストは簡易式だが、GeekBench 5とGoogle Octane 2.0、そしてバッテリ駆動時間はWi-Fi経由でフルHDの動画を輝度50%、音量50%で全画面連続再生した結果となる。 まずGeekBench 5は、Single-core:1,199、Multi-core:3,452、Vulkan:7,121と、凄まじいスコアとなった。Google Octane 2.0も50,378となっており、2022年のハイエンドそのものと言えよう。 またハイエンドでは往々にしてバッテリ駆動時間が短くなりがちだが、これについても14時間という結果で、軽く12時間を超えてしまった。ハイパワーで省エネルギー、Snapdragon 8 Gen 1の謳い文句がそのまま現れる格好となった。 GeekBench 5(Single-core/Multi-core)の結果。1,199/3,452 GeekBench 5(Vulkan)の結果。7,121 Google Octane 2.0の結果。50,378 ほぼ14時間で残2%
以上のようにモトローラ「edge 30 PRO」は、2,400×1,080ドットの6.7型OLED、Snapdragon 8 Gen 1、メモリ8GB、ストレージ128GBを搭載し、これだけでもハイエンドなのに、背面カメラは広角、超広角、マクロ全てが約5,000万画素と大盤振る舞いのAndroid 12スマホだ。カメラの写りもなかなかよい。 反面、望遠、microSDカード、FeliCa、eSIM非対応と、少し中途半端な面もあり、加えて販売タイミングがズレたのも痛い。Snapdragon 8+ Gen 1や同社初のFeliCa対応「moto g52j 5G」が発表されてしまい、間が悪い感じは否めない。 とは言え、比較的安価なSnapdragon 8 Gen 1採用した爆速スマホを探しているユーザーには是非使って頂きたい1台だ。
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