Galaxy Note 20シリーズ。左がGalaxy Note 20 Ultra、右がGalaxy Note 20
Samsung Electronicsは8月5日、オンライン発表会「Galaxy UNPACKED 2020」を開催し、最新のペン対応フラッグシップスマートフォン「Galaxy Note 20 Ultra」および「Galaxy Note 20」を発表した。いずれもGalaxy Noteシリーズの最新モデルで、進化したスタイラスペン「S Pen」の採用や新機能の追加などによってペン入力の利便性が高められている。
「S Pen」が進化
Galaxy Note 20シリーズでは、付属のスタイラスペン「S Pen」まわりの機能が進化している。
S Penは、ペン入力時のレイテンシが7msと大幅に低減されたことで、紙にペンで書いているかのような書き心地に近付いたという。7msのレイテンシはAppleの第2世代Apple Pencilと同等としており、クリエイターも満足できる書き味を実現したとのことだ。
また、S Penを利用したジェスチャー操作「Air Action」は、これまでは対応アプリでのみ利用可能だったが、Galaxy Note 20シリーズからはどのアプリでも利用可能となった。用意されているジェスチャーは、戻る、ホーム、アプリ履歴、スマートセレクト、画面キャプチャなどを用意し、簡単なアプリコントロールを可能としている。
なお、S Penの収納位置が、従来までの本体下部右側から本体下部左側へと変更されている。それに合わせ、電源とボリュームの物理ボタンが右側面に配置されている。
S Penが7msの低レイテンシ対応となり書き味が向上
S Pen収納位置が本体下部左側へと変更された
ペン入力アプリの「Samsung Notes」は、Samsungアカウントと連携し、S Penで書き込んだ内容をクラウドに自動保存するとともに、複数デバイス間での自動同期に対応。また、PCでファイルを保存する場合と同じように、メモにファイル名を付け、好きなフォルダに保存できるようになった。
さらに、ボイスレコーダー機能と連携し音声を録音しながら手書きを行なった場合、書いた文字をタップするとその時点の音声に頭出しする機能も用意し、会議などで便利に利用できるとしている。
このほかにも、乱雑に書き込んだメモの傾き補正や、PDFを読み込んで注釈を書き込む機能、Power Pointへのエクスポート機能なども用意され、利便性が大きく高められている。
ペン入力アプリの「Samsung Notes」は、クラウドへの自動保存や複数デバイス間の自動同期に対応
PDFファイルを取り込んで注釈の書き込みも行える
カメラは3眼仕様
背面のカメラは従来同様の3眼仕様で、Galaxy S20シリーズ同様に背面左上角に四角いユニットとして搭載している。上位モデルのNote 20 Ultraは、1,200万画素/F値2.2の超広角カメラ、1億800万画素/F1.8の広角カメラ、1,200万画素/F3.0の5倍望遠カメラ(屈曲光学系レンズ採用)の組み合わせとなる。また、レーザーAFユニットを搭載することで、正確かつ高速なオートフォーカスを可能にしている。
動画撮影は、フルHD時には最大120fpsでの撮影に対応するとともに、8K動画の撮影も可能。8K動画は画角16:9(7,680×4,320ドット/24fps)または画角21:9(7,680×3,296ドット/24fps)を選択できる。また、ズームや明るさなどをワンタッチで操作できる動画撮影機能「Pro Video Mode」や、撮影した動画を手軽に編集できる機能も搭載しており、手軽に動画撮影を楽しめるとしている。
Note 20は1,200万画素/F2.2の超広角カメラ、1,200万画素/F1.8の広角カメラ、6,400万画素/F2.0の3倍望遠カメラの組み合わせとなっている。
前面カメラは従来モデル同様にパンチホール型でディスプレイ上部に内蔵。仕様はいずれも1,000万画素/F2.2となるが、Note 20 Ultraのほうが大型の撮像素子を採用している。
Galaxy Note 20 Ultra(左)、Galaxy Note 20(右)とも3眼仕様のリアカメラを搭載。Galaxy S20シリーズ同様に四角く囲ったカメラユニットとなっている
ズームや明るさなどをワンタッチで操作できる動画撮影機能「Pro Video Mode」を用意
Pro Video Modeで撮影している様子
そのほかの仕様
ディスプレイは、Note 20 UltraではGalaxy Noteシリーズ最大となる6.9型の有機ELパネル「Dynamic AMOLED 2X」を採用。アスペクト比は19.3:9、表示解像度はWQHD+(1,440×3,088ドット)。リフレッシュレートは最大120Hzで、表示コンテンツに合わせて自動的にリフレッシュレートを変更することで無駄なバッテリ消費を低減。また、タッチパネルのサンプリングレートは最大240Hzに対応するとともに、ゲームに最適化した環境を提供する「Game Booster」、ベイパーチャンバーを利用した冷却システムの採用によって、ゲームも快適にプレイ可能という。
あわせて、100本以上のXboxゲームをクライドから直接プレイ(ベータ版)できるサービスも用意される。
Note 20は6.7型、アスペクト比20:9、表示解像度フルHD+(1,080×2,400ドット)の有機ELパネル「Super AMOLED Plus」となる。
Note 20 UltraではWQHD+表示、リフレッシュレート最大120Hz対応の6.9型の有機ELパネル「Dynamic AMOLED 2X」を採用
外部ディスプレイやPCと連携してPC相当の利便性を実現する「Samsung DeX」は、ディスプレイのワイヤレス接続での利用を新たにサポート。Miracast対応のディスプレイやテレビなどとワイヤレス接続し利用可能となったことで、利便性が高められている。
Samsung DeXはディスプレイのワイヤレス接続での利用に対応
ワイヤレス表示でWeb会議に参加しながら手元でメモを取ることも可能
SoCは、Snapdragon 865 PlusまたはExynos 990(地域によって異なる)を採用。RAMはNote 20 Ultraが8GBまたは12GB、Note 20は8GB。内蔵ストレージはNote 20 Ultraが128/256/512GB、Note 20が128/256GB。外部ストレージはNote 20 Ultraのみ対応となり、最大1TBのmicroSDカードが利用できる。
ネットワークはLTE対応モデルと5G対応モデルを用意。5G対応モデルでは、Note 20 UltraはSub 6/ミリ波の双方に対応、Note 20はSub 6対応モデルとSub6/ミリ波対応モデルが用意される。対応SIMはnano SIMで、シングルSIMモデルとデュアルSIMモデルが用意され、デュアルSIMモデルは一方がmicroSDカードとの排他利用となる。
内蔵バッテリは、Note 20 Ultraが4,500mAh、Note 20が4,300mAh。充電はUSB Type-C経由またはQi準拠のワイヤレス充電に対応し、いずれも急速充電に対応。30分で容量の50%を充電できる。また、ワイヤレス充電対応機器を充電するWireless PowerShareも引き続き対応している。
防水防塵仕様はIP68準拠。オーディオはDolby Atmos対応。
サイズは、Note 20 Ultraが77.1×164.8×8.1mm(幅×奥行き×高さ)、Note 20が75.2×161.6×8.3mm(同)、重量はNote 20 Ultraが208g、Note 20が195g(未定)。カラーバリエーションは、Note 20 UltraがMystic Bronze、Mystic Black、Mystic Whiteの3色、Note 20がMystic Bronze、Mystic Green、Mystic Grayの3色をラインナップする。
一部地域では8月6日より予約を開始し、8月21日に発売を予定。価格はNote 20の5G対応モデルが999ドルから、Note 20 Ultraの5G対応モデルが1,299ドルから。日本での発売については未定だ。
ポートは、下部側面にUSB Type-Cを用意
Qi準拠のワイヤレス充電、ワイヤレス充電対応機器を充電するWireless PowerShareに対応
・Galaxy Note 20 Ultra
カラーバリエーションはMystic Bronze、Mystic Black、Mystic Whiteの3色
手に持った様子
・Galaxy Note 20
カラーバリエーションはがMystic Bronze、Mystic Green、Mystic Grayの3色
Galaxy Note 20 Ultra
Galaxy Note 20