カメラ
| 前面1,600万画素メイン(f/2.2,1.0um)+800万画素 超広角118°(f/2.4,1.12um) 背面6,400万画素メイン(f/1.7, 1.4um)+1,600万画素超広角117°+マクロ(f/2.2,1.0um)、 リングライト+200万画素 深度センサー(f/2.4,1.75um)+TOFレーザーオートフォーカス
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直販価格
| 58,800円 SoCはSnapdragon 870。3.2 GHz/1コア、2.4 GHz/3コア、1.8 GHz/4コアの計8コア。GPUとしてAderno 650を内包している。今年2021年1月に発表され製造プロセスは7nm。Snapdragon 865+の後継的な位置付けとなる(上位はSnapdragon 888)。メモリ8GB、ストレージ128GB。OSはAndroid 11を搭載。 ディスプレイは6.7型FHD+(2,520×1,080ドット)。アスペクト比21:9と縦に長めだ。90Hzのリフレッシュモードに対応する。 ネットワークはWi-Fi 6対応、Bluetooth 5.1、NFC。NFCは残念ながらFeliCa未対応。SIMはNano SIMカードスロットが2つ。ただし、1つはmicroSDスロットとの排他となる。対応バンドは表をご覧いただきたいが、5G対応だ(ただしミリ波には未対応)。 インターフェイスは、USB Type-C(3.1)、microSDスロット(最大1TB)、スピーカー、3.5mmイヤフォンジャック。Type-Cは映像出力にも対応。外部ディスプレイへ接続し後述する「Ready For」でデスクトップ的な操作が可能となる。 センサーは指紋認証、加速度計、近接センサー、環境照度センサー、ジャイロセンサー、コンパス。位置情報サービスはGPS、AGPS、LTEPP、SUPL、GLONASS、Galileoに対応。 カメラは、前面:1,600万画素メイン(f/2.2,1.0um)+800万画素超広角118°(f/2.4,1.12um)、背面:6,400万画素メイン(f/1.7, 1.4um)+1,600万画素超広角117°+マクロ(f/2.2,1.0um)、リングライト+200万画素深度センサー(f/2.4,1.75um)+TOFレーザーオートフォーカス。 5,000mAhのバッテリを内蔵し、20W TurboPowerチャージャー同梱。サイズ約168.38×73.97×9.69mm(幅×奥行き×高さ)、重量約215g。価格は58,800円。スピーカーがモノラル、FeliCa未対応、少し重いなど残念な部分もあるが、5G対応でこの構成を考えると驚きの価格と言えよう。 パネル上左側に前面カメラ。内側が標準、外側が広角。最近のスマホとしては少しフチがある方だろうか 背面左上に背面カメラ群。カラーバリエーションはイリディセントスカイのみ 左/下。左側面にアシスタントキー、SIM/microSDスロット。下側面に3.5mmジャック、Type-C、スピーカー 右/上。右側面に音量±ボタン、電源ボタン(指紋センサー兼)。上側面は何も無い Nano SIMスロット付近。奥がSIM1、手前がSIM2/microSDカード 付属品。ACアダプタ(サイズ約48×40×25mm、重量50g、出力5V/3A、10V/2A、12V/1.67A)、Type-A/Type-Cケーブル、イヤフォン、イジェクトピン、ソフトケース 重量は実測で215g Xperia 1 IIとの比較。ほぼ同じだが、幅、高さ、厚みすべて一回り大きい 筐体のカラーはイリディセントスカイ。ブルーがかったホワイトというイメージで、見る角度によって色が微妙に違う……何とも表現しがたい雰囲気を醸し出す。もちろんチープな感じは皆無。重量は実測で215gと200gを超える。比較の写真にあるXperia 1 IIは実測で182g。個人差もあるだろうが、スマホで200gを超えると、持った時、ズッシリ重く思ってしまう(iPhone 12 Pro Maxは226gとさらに重いが)。 前面はパネル上左側に前面カメラ。内側が標準、外側が広角。最近のスマホとしては少しフチがある方だろうか。背面は左上に背面カメラ群(詳細は後述)。左側面にアシスタントキー、SIM/microSDスロット。下側面に3.5mmジャック、Type-C、スピーカー。右側面に音量±ボタン、電源ボタン(指紋センサー兼)を配置。Nano SIMスロットは、奥がSIM1、手前がSIM2/microSDカード。 付属品は、ACアダプタ(サイズ約48×40×25mm、重量50g、出力5V/3A、10V/2A、12V/1.67A)、Type-A/Type-Cケーブル、イヤフォン、イジェクトピン、ソフトケース。 ディスプレイは、6.7型FHD+(2,520×1,080ドット)。Xperia 1 IIと同じアスペクト比21:9で、一般的なスマホより縦に情報量が多くサイトやタイムラインなど(個人的には)見やすい。リフレッシュレートは設定で自動/60Hz/90Hzに切り替えることができる。60/90Hzを試したところ、確かに90Hzの方がスムーズにスクロールする。ただし90Hzにするとよりバッテリを消費するため要注意だ。明るさ、発色、コントラスト、視野角などはOLEDほどではないものの、価格を考えれば十分以上のクオリティだ。 発熱はベンチマークテストや長時間触っているとほんのり熱を持つ。熱を持つタイミングは少し早めだろうか(つまり少し使うと直ぐに暖かくなる)。 サウンドは縦位置時、下側面にスピーカーがあるだけのモノラル。ボーカルが前に出て、比較的パンチやパワーがあるだけに、ステレオでないのが残念な部分だ。3.5mmのイヤフォン出力は手持ちの「SONY MDR-EX800ST」で視聴したところ、傾向は内蔵スピーカーと似ているが高域に透明感が加わる感じだろうか。スピーカーだとPOP/ROCK系だが、ヘッドホンだとオールマイティに行けそうな感じだ。ただあと一歩パワーが欲しいところ。 どんなシーンでも良く写るが手ブレに注意! 搭載しているカメラは、前面が1,600万画素メインと800万画素超広角、背面が6,400万画素メイン+1,600万画素超広角+マクロ、リングライト+200万画素 深度センサー+TOFレーザーオートフォーカスと多い。 少しわかりにくいが、簡単に書くと、前面2つは標準、広角。背面の4つは、標準、広角兼マクロ、深度センサー、TOFのコンビネーションとなる。これからもわかるようにどちらも望遠相当はない。出力画素数は推奨解像度で撮影した場合、前面標準2,304×1,728ドット、広角3,264×2,448ドット。背面標準3,472×4,624ドット、広角3,472×4,624ドット、マクロ3,456×4,608ドットとなる。 カメラ。左上がメイン、左下が超広角/マクロ、右上深度、右下TOF。また超広角/マクロの周囲にリングライトが仕込まれている。写真は無いが、前面カメラは内側が標準、外側が広角。またどちらか分かるように有効側のレンズ周囲が白くなる モードは、動画、写真に加えて、写真はポートレート、カットアウト、スポットカラー、ナイトビジョン、シネマグラフ、パノラマ、グループの自撮り、Ultra-Res、ライブフィルタ、プロ。動画はポートレート、スローモーション、タイムラプス、スポットカラー、デュアル撮影。なお、ポートレート(背景ぼかし)は、背面は標準のみ、前面は標準/広角で使用可能。加えて前面カメラではフェイスビューティー(Auto/手動/OFF)が使える。撮影後、Googleフォトを使ってボケの調整ができる。 写真モードでは、x1、0.5、マクロのレンズが切り替え可能。またフラッシュはマクロの時のみリングライトに切り替わる。リングライトはあまり明るくないので、曇天も含む日中@屋外は外光の方が明るく役に立たない。夜か(あまり明るくない)室内のみ有効だ。とは言え、作例(蝶)からもわかるように、結構寄れることもあり、場合によっては本体の陰で暗くなるケースもあり、ないよりはずっと良いだろう。 プロモードは、WB:Auto/2,365K-7,500K、シャッタースピード:Auto/32-1/6,000、ISO:Auto/100-3,200、露出補正:±2……などの設定が可能だ。 設定は、背面カメラ:写真サイズ(3:4/9:16/フル、16MP*/11MP)、HDR。前面カメラ:写真サイズ(3:4/9:16/フル、16MP/4MP*、マクロ8MP)、HDR、自撮り写真をミラー表示。*印の解像度が推奨となっている。動画は前面メインFHD(30fps)、超広角FHD(30fps)。背面メイン6K UHD (30fps、4K UHD (30/60fps)、FHD(60/30fps)、スローモーションFHD(120fps)または HD(240fps)。超広角4K UHD(30fps)、FHD(30/60fps)。 その他の設定項目は、クイックキャプチャー、任意の場所をタップして撮影、シャッター音、補助グリッド、水平マーカー、前回のモードを維持、透かし、Audio Zoom、自動スマイルキャプチャ、ジェスチャー自撮り、スマート構図、ショット最適化、低光量AI、Googleレンズ、位置情報を保存、効率的な動画(H.265/HEVC)など、非常に豊富だ。 カメラ/写真 カメラ/プロ カメラ/ポートレート 編集はGoogleフォト。ポートレートモードは後からボケ味などを調整可能 以下作例を日中、夜景、人物(前面/背面どちらもポートレートモード、フェイスビューティーAuto)の計22枚を掲載する。基本オート(解像度は推奨)で必要に応じて露出補正、シーン認識はAIに任せている。ファイル名の後ろが_HDRになっている写真はAutoでHDRに切り替わっている。見る限り輝度差が激しい時に切り替わる場合があるようだ(切り替わってないのもある)。 起動やAF、撮影直後の確認などはストレスなくサクサク作動する。写りもご覧のように、派手過ぎず地味過ぎずナチュラル。ポートレートモードは深度センサーがあるので、人以外でもOK。全体的に使った範囲では欠点らしい欠点は見当たらない。また、シーンに応じて、「ナイトビジョンに切り替える?」、「マクロに切り替える?」などを表示したり、フード認識をしたり、AI機能もそれなりに入っており、初心者にも扱いやすい。 ただ光学式手ブレ補正がないため、低照度で雑に撮ると確実に手ブレする。筆者の場合、何時も使っているスマホが光学式手ブレ補正ありなので、その感覚で撮ってるとブレてしまうケースが多かった。慣れとは怖いものだ。いずれにしても望遠と光学手ブレ補正なしをどう思うかで評価が分かれそうだ。 モデル:茜音愛 デスクトップモードの「Ready For」を搭載! moto gシリーズは以前から素のAndroidを売りにしていることもあり、初期セットアップはAndroid標準そのものだが、motorola関連の画面が数枚増えているので若干まどろっこしい。 SIMは5G+4GのデュアルSIMデュアルスタンバイ対応。4Gだが手持ちのOCNモバイルONEで試したところ、APNを一覧から選ぶだけと簡単に開通した。セキュリティ関連は、ロック解除に、パターン、PIN、パスワードのいずれかを設定後、指紋認証と顔認証の設定ができる。どちらも簡単に登録でき、認識もスムーズ。 motorola / プライバシーおよびソフトウェアアップデート motorola / Motorolaとの連絡 SIMカード SIMスロット1 モバイルネットワーク / NTT DOCOMO モバイルネットワーク / NTT DOCOMO / APN セキュリティ セキュリティ / 顔認証でロック解除 OSはAndroid 11。操作する限り独自のカスタマイズはMotoの機能やハードウェア関連のみで、OSそのものには手が加わってない感じだ。上から下へのスワイプで通知パネル、下から上へのスワイプでアプリ一覧。壁紙長押しでウィジェット/壁紙など、操作も一般的。ナビゲーションバーは、ボタン式とジャスチャー式を選択可能。今回は後者で評価している。 初期起動時、ホーム画面は2画面。Dockに電話、メッセージ、アシスタント、Chrome、カメラを配置。アプリはMoto以外、Googleのものが並ぶ。ストレージは128GB中20%の25GBが使用中(若干の画面キャプチャを含む)。内20GBがシステムとなっている。設定/ディスプレイ/リフレッシュレートで自動/60Hz/90Hzの設定が可能だ。IMEはGboard。 多くのスマホと比べて縦が長いため、画面分割してもそれなりにアプリが表示できるのも本機の特徴と言えよう。 Home(1/2) Home(2/2) Googleフォルダ アプリ一覧 通知パネル(1/2) 通知パネル(2/2) 設定 / 電話情報 設定 / ストレージ 設定 / ディスプレイ / リフレッシュレート 縦分割。画面が縦長なので分割しても情報量が多め アプリは、同社お馴染みMotoとFacebookアプリを加えた程度で、ほぼGoogleアプリのみで構成されている。 Motoアプリは、同社独自のカスタマイズユーティリティだ。機種によって対応している機能に差があるものの、画面キャプチャから分かる様に好みに応じて様々な設定が可能だ。本機では、親切ディスプレイ、ピークディスプレイ、クイックキャプチャー(カメラ起動)、LEDライト点灯、持ち上げてロック解除、パワータッチ、持ち上げて消音、下向きでマナーモード、3本指でスクリーンショット、スワイプで分割、スクリーンショットエディター、ゲームタイム、メディアコントロール、オーディオ効果……などに対応している。 Moto / Android 11の新機能 Moto / 自分だけの電話にする、自分で簡単に行う Moto / ヒントを確認する、好みどおりに表示する Moto / もっと良い方法でプレイする ここまでは従来のmoto gとあまり変わらないのだが、本機は新機能として「Ready For」が追加された。ご覧のようにType-Cへディスプレイを接続することによって、Windowsのようなデスクトップモードとなる。 Android搭載機の類似拡張としてはGalaxyの「DeX」、HUAWEIの「PCモード」、Lenovo Tab P11 Pro(NEC LAVIE T11 T1195/BAS)の「作業モード」などがあげられるだろうか。ビデオ対応のUSB Type-Cケーブルまたは USB Type-C-to-HDMIアダプタが必要となるが(本体には未梱包)、SoCが速くなったので、十分実用的に活用できる。 Type-Cにディスプレイを接続すると4択になるので、モバイルデスクトップを選ぶ スマホ側のパネルをタッチパッド替わりにすることも可能 モバイルデスクトップ / 通知パネル モバイルデスクトップ / スタートメニュー モバイルデスクトップ / 設定 複数のアプリがウィンドウ表示で起動 今回は以前ご紹介した、キーボード付きモバイルディスプレイを使ったが、Type-Cケーブル一本でディスプレイ/キーボード/タッチパッド……すべて正常に作動した。IMEのON/OFFは[Shift]+[Space]。ウィンドウの描画が少しもっさりするものの楽しめる環境だ。先にあげた各社の類似環境は利点/欠点さまざま。そろそろAndroid純正としてこの機能が欲しいところか。 キーボード付きモバイルディスプレイにType-Cケーブル1本で使用可能 Snapdragon 888ほどではないもののハイエンドなスコアとバッテリ駆動15時間! ベンチマークテストは簡易式だが「Geekbench 5.1.1」と「Google Octane 2.0」を使用した。GeekbenchはSingle-Core 963、Multi-Core 2,706、OpenCL 3,547。Google Octane 2.0は34,157とかなり速い。上位のSnapdragon 888には及ばないものの、十分ハイエンドと言えるだろう。 バッテリ駆動時間は、輝度/音量50%、Wi-Fi経由でフルHD動画を全画面連続再生したところ約15時間で電源が落ちた。5,000mAhとバッテリが大きめなのが効いている感じだ。 Geekbench 5.1.1(1/2)。Single-Core 963、Multi-Core 2,706 Geekbench 5.1.1(2/2)。OpenCL 3,547 Google Octane 2.0。34,157 輝度/音量50%、Wi-Fi経由でフルHD動画を全画面連続再生。14時間経過で残9%
以上のようにモトローラ「moto g100」は、Snapdragon 870、メモリ8GB、ストレージ128GB、縦長でタイムラインなどが見やすい6.7型FHD+(2,520×1,080ドット)、カメラ計6つ、そして5Gに対応したAndroid 11搭載スマホだ。これだけの構成で6万円切りはなかなか凄い。 反面、FeliCa未対応、カメラは光学的な望遠なし、モノラルスピーカー、そして少し重い……など、ウィークポイントがあるにはある。これらをどう思うかで評価が分かれる部分だろう。 とは言え、予算6万円未満でとにかくハイエンドなAndroidスマホが欲しいユーザーに使って欲しい1台だ。
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第11世代Core搭載で、多くのオプションを用意した12.3型着脱式2in1「VersaPro タイプVS<VS-9>」
コンパクトな筐体に第11世代Core i5と2.5GbE×2搭載の「MINISFORUM TL50」 ▲[西川和久の不定期コラム]の他の記事を見る
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